書評

「旅人の表現術」(角幡唯介 2020年2月25日第1刷 集英社文庫)書評

角幡唯介は、探検家である。角幡唯介、は探検家である。角幡唯介は、ノンフィクション作家である。2010年「空白の五マイル~チベット、世界最大のツアンボー峡谷に挑む~」で第8回開高健ノンフィクション賞、第42回大宅壮一ノンフィクション賞、第1回...
書評

「完全なる白銀」(岩井圭也・2023年2月22日所初版第1刷・小学館)書評

山岳小説というジャンルがある。古くは新田次郎を想起する人は少なくないだろうし、夢枕獏、笹本稜平、沢木耕太郎、馳星周、樋口明雄等、大倉崇裕・・・等、個人的に好きな作家も数多い。その中で、幾度となく繰り返されてきた問い「人は何故山に登るのか。」...
絵本読み聞かせ

絵本紹介㉒

ブラチスラバ絵本原画展で購入した絵本シリーズ③ 「うみどりの島」(寺沢孝毅・文 あべ弘士・絵 2019年4月初版第1刷 偕成社)  とても美しい絵本である。面出しされた表紙が目に飛び込んでくる。「あ、あべ弘士の絵ではないか?!」と思い手に取...
絵本読み聞かせ

絵本紹介㉑

ブラチスラバ絵本原画展で購入した絵本シリーズ② 「つかまえた」(田島征三・2020年7月第1刷・偕成社)  なんとも魅力的な1冊だ。田島征三の絵本といえば、個人的には「とべバッタ」が真っ先に思い浮かべられる。あのバッタの躍動感に満ち溢れた迫...
絵本読み聞かせ

絵本紹介⑳

ブラチスラバ絵本原画展で購入した絵本シリーズ① 「オレときいろ」(ミロコマチコ 2014年11月30日 第1刷発行 WAVE出版)2015年のブラチスラバ絵本原画展で第2位にあたる金のりんご賞受賞作品である。作者ミロコマチコは、1981年、...
書評

「強くなる本」(岡本太郎・2022年6月15日興陽館)書評

一定の年齢層においての岡本太郎像は、「芸術は爆発だ!」のイメージが強烈であり、そして、多くの人は「太陽の塔」の岡本太郎というほんの一面のイメージしかないかもしれない。恥ずかしながら私自身も同じようなものだ。だから、そんな私が本書の書評をする...
書評

星野道夫 永遠の祈りー共生の未来を目指してー(濁川 孝志 著 2019年3月21日第1刷 星雲社発売でくのぼう出版発行)書評

ーきっと、人はいつも、それぞれの光を捜し求める長い旅の途上なのだー  星野道夫が遺した言葉の中で、私にとってもっとも印象的かつ好きな言葉である。  渇いた心に心地よく染み渡るような数々の美しい言葉を遺した星野道夫。また、息遣いが聴こえてくる...
絵本読み聞かせ

絵本紹介㉑「生きる」

「生きる」(谷川俊太郎 詩 岡本よしろう 絵 2013年9月1日月刊「たくさんのふしぎ」2013年年9月号発刊 2017年3月5日初版発行 福音館書店)  この絵本は、現代詩の巨匠谷川俊太郎さんの詩に岡本よしろうさんが絵をつけたものである。...
絵本読み聞かせ

絵本紹介⑳

「戦火のなかの子どもたち」(岩崎ちひろ 作・岩崎書店・1973年9月10日第1刷)  子どもたちの幸せと平和を願い続けた岩崎ちひろの代表作であり、最後の絵本。ベトナム戦争の最中に描かれ、ベトナム戦争の終結を知ることなく亡くなったちひろ。第2...
SONGS

レンゲソウ

明日がなかなか見えない日々を過ごしていたとき、ふと通りかかった田舎の小径、田畑にレンゲが咲き誇っていた。明日への希望を歌に込めた20代前半。もう30年近く経つ。