~GW日記③~
5月4日(土)は、舘野鴻さんの絵本原画展「命と環」へ。たまたま前日の夜にInstagramを見ていて見つけた。これは行かなければということで急遽。場所は京都府山科区にある春秋山荘。山科駅まではまあ知っている道。その先はナビを頼りに走る。毎年紅葉の時期にニュースに出てくる毘沙門堂まで進む。ナビは更に先を示すのだが、この道、車で行っていいの?!対向車が来たらまず離合できない、乗用車でまあまあ幅いっぱいなのだが、先にPらしき案内もあるし、ぼくとしてはそんなに不安はない。一緒に行った家族はちょっとビビッて、ここに車置いて歩こうという提案・・・をスルーして車で進むとあっという間に春秋山荘。しかし、あの都会の喧騒からわずか10分も経たないくらいで別世界のよう。文字通り眩しいくらいの新緑、川のせせらぎ、そして、後で聞いて分かったのだが築年数154年の古民家春秋山荘。前置きが少々長くなったが、ここで舘野鴻さんの絵本原画展が行われているのだ。こんな山奥(といっても駅から車ですぐなのだが)に、人はいるのか?と一瞬思ったが失礼しました。山荘の中にはまあまあの人がおられるではないか。
早速、原画を見せて頂く。舘野鴻さんの原画を見るのは初めて。絵本はもちろん知っている。(全然詳しくないが)驚愕!虫たち、植物たちの世界をここまで細密に表現できるものなのか!例えば、虫たちの足にある細かな細かな毛一本一本、森の中の木、いや葉っぱ、いやいや、こまかな砂塵一粒までが細密に描かれているではないか。普通に暮らしていたら目にも留まらない世界、目には見えないくらいの世界かもしれないが、実はそこに壮大な宇宙が広がっているのだということを思い知らされる。
そして、忘れてはならないのが、これらの原画が展示されているのは森の中の古民家の中なのだ。空、森、新緑の木々、川のせせらぎ、澄んだ空気、味わいのある建物、壁、柱、天井、それらの全てが相まっての素晴らしい展示空間「命と環」があるということなのだ。
最後にになったが、春秋山荘を管理されている白籏さんともお話しさせて頂く機会を得た。大変興味深い話を聞くことができ本当に有意義な時間だった。都会の喧騒から離れ、趣のある不思議な時空に身を置くことができた今までにない原画展鑑賞でありました。