「おかあさんげんきですか」(後藤竜二・作 武田美穂・絵 ポプラ社 2006年)
母の日の本日は、絵本専門士として京田辺市南部まちづくりセンター“ミライロ”で「大人のための絵本講座」でお話ししてきました。そこで、紹介した1冊です。
主人公の4年生のぼくは、母の日にお母さんに手紙を書きます。何を書いていいか分からなくて、思い切ってお母さんへのお願いを書くのです。その内容がとても子どもらしく、思っていることを正直に書きます。小学生にはきっと共感できる、そして、同じ年ごろのお子さんをもつお母さんにとっては、少々心苦しく苦笑いをされるかもしれません。でも、最後にはおかあさんへの感謝の気持ちと深く温かい思いが描かれるのです。もしかしたら、世のおかあさんは、ホロッとくるかもしれませんよ。
この絵本は、ずっと昔、わたしが教員になりたての頃、絵本に興味をもつきっかけをつくってくださった大先輩(もうお亡くなりになられましたが、30才以上も歳のは慣れた若輩者の私のことを、いつも“良き友人”と紹介してくださいました。)の先生からプレゼントされたもので、とても思い入れのある1冊です。その大先輩の教え子さんがこの絵本の主人公のモデルとなっていると聞きました。
そんな1冊なのです。