夏の美術館探訪記②

鑑賞

夏の美術館探訪記②

日本中の子どもたちを笑顔にした絵本作家
かがくいひろしの世界展

小磯記念美術館絵本の旅鑑賞の後、徒歩で神戸ファッション美術館へ移動。 

かがくいひろしさんと言えば、やっぱり『だるまさん』のイメージ!というか、正直なところ、それ以外のことはあまり知らない。

いざ、展示を鑑賞し始めると、『だるまさん』シリーズの原画はもちろんのこと、その制作過程や絵本として発行されるまでの背景がなんとも興味深い。そのアイデアの秀逸さ、豊富さには目を見張るものがある。

そして、生い立ちや環境、幼少期から少年期、青年期を経て、養護学校の教員としての働きから、その人柄が伝わってくるし、絵本作家としてデビューされるまでも創作、表現を続けてこられたこと、初めて知ることがあまりに多い。

自分自身が小学校教員として30年目を迎えていること、様々な形で絵本に関わっていることもあり、かがくいひろしさんの子どもたちや、周りの人たちへの向き合い方、創作活動のすごさを痛烈に感じる。様々なエピソードと目の前にある作品の数々が、うったえかけてくる。だめだ、思わず涙が、、

その後もかなりの時間をかけて鑑賞する。ついさっきまで観ていた小磯記念美術館の絵本の旅と相まって、これまた脳内が処理し切れない。今まで数多くの原画展、展覧会を鑑賞してきたが、その中でもかなり心の奥底まで響いてくる展覧会なのは間違いない。未完の絵本の構想が数多くあったことを知る。本当にもっともっと活躍を見たかったし、感じたかった。

当然のごとく公式図録を購入。展示されていたエピソードや様々な方の文章を読むのが楽しみだ。が、落ち着いて読んで咀嚼する必要があるだろう。原画が気に入った『なつのおとずれ』(かがくいひろし 作•絵 PHP研究所2008年6月4日第1刷発行)も購入。

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